なんで,日本って円高orzなんだろ

某切り込み隊長と某田中先生の話(論争って感じでもまだないよね)を見てて不思議に思ったのが,円高に対する感覚がだいぶ違うということ.あのリーマン破綻以後の

アメリカやばい->ドルへの信任低下(円高)->日本やばい(日経平均下がる)->日本もやばいのか(諸外国下がる)->最初に戻る

という冗談みたいなスパイラル(なんか対策した後の月曜日が国民の休日で日本市場が休みだとほっとした)を目の当たりにした後としてはテクニカルにはドル建てでの株価をみようとかいろいろあるんだろうけど,円高株安というのは固いし,現状を考えると株安だけじゃなくていつの間にか国民経済全体に波及した趣がある(HDDもメモリも円高のおかげで安いけどね).

が,日本経済が円高でorzになる理由がいまいちわからない.素直にいわゆる外需依存経済だからだろうか?逆に金融緩和が足りないことの結果円高になってるだけだからだろうか?

いかにも日本という会社(トヨタソニーキヤノン)がおしなべて輸出産業だから,円高で日本orzってのはイメージとしてはわかりやすいし,日経平均の動きの説明としてはそこまで問題を感じない.でも,第二次産業の割合ってそこまで大きくないわけで,輸出産業を重視する発想は1歩間違うと重商主義ですかという気がする.

それに,知り合い(企業の研究員)の話を聞いてると,去年の夏辺りからいわゆる輸出産業は緊縮財政に移行してたわけで,それが普通の企業まで危なくなって普通にぱたぱたとつぶれるようになったのはリーマン破綻から流れ移行なわけだから,日本がどこまで外需依存かについてはテクニカルには考える余地があるよなあと思う.

まあ,統計的には日本が外需依存かについては,no titleで,ドイツ辺りと比べると,数字上の外需依存度は大きくないというか,むしろ少ないと言う人がいるけど,ここら辺はカラクリがあって,経済統合が進んでいるヨーロッパの国を一つとってきて比較すればそりゃ小さく感じられる.米国,EU,日本を含むアジアで比較すると(統計ナビ | 国・地域別に見る - ジェトロの輸出マトリックス2007年),アジア圏が他の地域に破壊的な輸出をしてるという構図はイメージ通り.その中で,日本もきっちり輸出超過なのだから何を言わんやということになる.

しかし,米国が純輸入なのは当然としてEUも若干純輸入なのは意外.