千円を拾ったら

四国4県の県民性の違いを揶揄して千円を拾ったらどうするという小話がある.私が父親(高知人)から散々聞いているパターンは

香川
千円を貯金する
徳島
千円を元手に商売する
愛媛
千円足して,それを元手に商売する
高知
千円足して,飲みに行く

検索してみると,高知の飲みに行くと,香川の貯金するは鉄板なんだけど,それ以外がいろいろパターンがあって面白い.

ちなみに,この話は,なにがあろうとも飲みに行く高知県人がオチになっているように見えるけど,この話を高知県人から見ると基本的には,保守的な徳島県人と香川県人を揶揄した話という受け止め方になる.

千円足して商売する愛媛人には,まだ創造性を感じるけど,千円を元手にそのまま商売をしようとする徳島県人は創造性に欠けていて,流石,ワンパターンな阿波踊りを後生大事にやってられる県民だわねとなる.もちろん,千円ただ貯金する香川県人は問題外.飲みに行くのは一見無駄だと思えるけど,一発当てるための人脈を作ってるんだよとロマンチストの高知県人は思ってたりする.まあ,そう思ってるロマンチストの8割はただの飲んだくれで一生を終えて,奥さんがけなげにがんばって働いて生計を立てるというのが本来の高知流.

それにしても,久しぶりによさこい祭りを観たけれど,高校生まではほとんど憎んでいたのに(ちなみに,実家は菜園場商店街の近くで,あまりの爆音に窓が揺れる),改めてみてみると,町全体を包む祭りの雰囲気に夢中になった.

踊りのタイプやら,どれだけ気合いを入れてるかとかがさまざまだから,間口も広いし,みんなそれぞれに楽しんでるのが,沿道から見てよくわかるのが良い.みんなが競技志向だとぎすぎすするけど,みんなが仲良く踊ろうだと,観る側としては少しだれる.でも,よさこいに関しては,いろいろな方針のチームがあるから,祭り全体としてはそこら辺のバランスはとれてる.あと,高知のあまりの暑さがいろいろと制約を加えるのが良い.よさこいソーランの6月という開催時期はヨーロッパサッカーのような条件の良さを感じて複雑.運動量を考えると,確かにそっちの方がいいんだろうけど,8月の高知の糞暑い中の(昼間は35度を超える),体力を振り絞っても足りないような環境の方が,いろいろとはげ落ちてしまって,観る側としては面白い.体力の限界を超えて心で踊るような感じになると,訴えかけるものがやっぱある.