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うちも，大田区から横浜市に引っ越してきてから，「プラスチックゴミ」なる意味不明な（というか，容リ法対策）分類ができていて，頭を抱えているわけだけど，なんつーか，それに対する反応もレベルがいろいろ違いすぎて面白いなあと．
で，明らかに間違っているコメントについては修正していこうかと思いました．
20 ： ペトリ皿(京都府)：2010/01/22(金) 09:37:53.45 ID:UNN63H+e
レジ袋は石油からいろんなもの作る時にできる余りの部分で作ってるんだろ
なんでそんなに目の敵にされるんだろ
石油産業は連産品（何かを作ろうと思っても同時に何かが出来てしまう）なので，専ら燃料のために原油を買っているのだとすれば，ポリ袋を作るためのエチレンは余り物かも知れない．が，正直エチレンの方が（少なくとも日本では）ガソリンやら軽油に比べれば優遇されてる．（むしろ，ガソリンやら軽油の方が残り物．重油は存在自体が残り物）
原油業界的に，価値が高い原料というのは基本的に以下の要素で決まる．
- 分子量の大きさ（分子量小さい=軽い，分子量大きい=重いと普通表現します）
- 不純物（基本硫黄，ちょっと重金属）
分子量が小さくて，不純物が少ないのがベスト．
ただ，この二つの要素は独立ではなくて分子量が小さいほど，不純物の量が少なくなる．なんでかというと，まず不純物である硫黄とかは，単独の状態で混ざっているわけではなくて，化学的に石油と結合している．なので，単純に蒸留しても不純物のみを分離できない．ただ，分子量が小さいと，そうやって不純物がくっついている分子と，そうでない分子の沸点の差が大きいので，分子量が小さいほど不純物の量は少なくなる．天然ガス（メタンとか）なら，ほとんど不純物は入り込まない．
分子量が大きいと，不純物がたくさん入ってくる上に，室温でどんどん流れづらくなるので（粘度が高い），取り扱いが難しくなってくる．最悪なのはアスファルトで，暖めないと流れないので，燃料としても使えない．道路工事で無駄に道を掘り返していただけるのは本当助かる（もっとも，道路に埋まってるアスファルトは見た目アスファルトな原料から，使えるものを回収しまくった残りかすだったりはするのだけど）．
そこら辺の事情をもろもろ考慮して，分子量の低い成分が多く含まれている軽い原油の方が値段が高い．なんで，安い重い成分から軽い成分をさくっと作れれば儲かるという理屈になる（例えば，ガソリンを結構重い成分の原油を分解して作ると儲かるという具合）．もちろん，普通に作ると不純物が多く含まれすぎてガソリンとしても売れないので，頑張って脱硫したりする手間があったり，そもそも分解する装置が高いとかいろいろあるので，そう濡れてに粟でもない。
さらに，悲しいかなガソリンとして売れる程度には脱硫できても，ポリ袋を作るために化学メーカーに売るには不純物が多すぎるので，ポリ袋の原料であるエチレンを作るためのナフサは，普通原油をそのまま蒸留して出てきたものを使ってるのが普通（らしい）．なので，残り物はどちらかというとガソリンだったりする（最近は市況も悪いし）．もっとも，中東で最近稼働したプラントみたいにナフサじゃなくてメタンからエチレンを作るのならば，本当の意味で残り物かも．中東からメタン（天然ガス）を需要地に出荷するには高いコストをかけてLNGにしないといけないし．
394 ： 蛸壺(京都府)：2010/01/22(金) 10:57:04.46 ID:xh7dnvF5
だからさ、レジ袋が問題になったのは30年も昔の話で
現在は改良され、ゴミとしての問題はないんだと何度言ったら・・・
浜松市って、ど田舎なん？まだ情報が行ってないって問題だわ。
レジ袋は関係ないだろJK．最近プラを問答無用で燃やせるようになったのは焼却炉の温度が上がってもOKというか，ダイオキシン対策であげるようになったからだろうに．
まあ，レジ袋に使われるポリ袋の品質は結構すごいらしい．他の国に行くと，あんなにいい品質のポリマーを使ってないのがよくわかる．薄いのに破けないのは，すごく頑張って結晶化度を制御してるから．当然，ポリ袋を集めて回収しても同じ品質ではリサイクル出来ない．
しかし，容器再生リサイクル法は天下の悪法よね．
プラスチックなら全部まとめて再資源化って，無茶だろ．
- 再資源化するなら，プラスチックごとにもっと細かく分類しないと無意味．
- といいつつ，調べると結構頑張って再資源化しているらしい．結構な割合が固形燃料行きだけど．
- 結局，熱回収するなら最初から燃やすゴミに混ぜて熱回収した方が手間を考えるとベター．
と散々批判されたのに，全く改善されない．リサイクル産業が走り始めちゃったからもう止められないのかね．
