金環日食観賞用グラス

こんな記事があった。

デメテル「日蝕観賞用グラス」が危険として自主回収 - 家電 Watch

今更感が強いが、どのくらいの厚さの金属膜があれば日食観賞用に使えるのか計算してみたので、どれくらいいるのかしらないが自作派の人は参考にされたい。

具体的にはガラスの上に、金属膜を薄く成膜した構造の透過率を計算。Ag,Alともに屈折率はPalikを使用*1。ガラスの屈折率は適当に1.5。

Alはだいたい80-90nm程度あれば、ガイドラインの0.003%(透過率で3e-6)を確保できる。

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Agはもうちょっと厚くないとダメで、180nmくらい。あと、可視領域で青ばっかり抜けてくるので、なんか微妙。

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まあ、Alを100nmつけちゃっても、ちょっと暗いけど問題なく観察できるっぽいです。

*1:ってか、Agの屈折率がPalik( isbn:9780125444231 )とJohnson & Christy( doi:10.1103/PhysRevB.6.4370 )であんなに違うのはなぜだ?超嵌ってるんで、何とかしてください。