ZAQ NO RULE MY RULEツアーまとめ(2016-9/10)

NO RULE MY RULE ツアーは気合としては全通したかったのだけど,水樹先生の甲子園ライブがあったので仙台だけは断念。

心拍数を並べると以下の通り

9/17 愛知 名古屋ボトムライン

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9/18 大阪 梅田CLUB QUATTRO

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10/2 福岡 DRUM Be-1

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10/22 東京 新木場STUDIO COAST

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心拍数だけ見るのならば(そして,心情的な視点を含んでも),私が2016年行った中*1で,ライブのテンションが一番高いアニソンアーティストって誰よ?と言われたら,かなり圧倒的な差をつけてZAQだと思う。

ZAQの場合,盛り上がる曲をMCなしで連続させたり*2,入れても1-2分程度の短いMCで済ませることで,他のアーティストなら1曲分くらいが限界の心拍数140超の盛り上がりを10-20分維持し続けることが出来る。これが私だけだったら切ないんだけど,結構周り含めて同じようなテンションで飛び跳ねていたりするので,演者,自分,他の観客でテンションの高さがポジティブフィードバックのループを形成してよくわかんないことになってる。

ただ,心拍数を眺めてもそうだし,その場にいた感情としてもKURUIZAQツアーよりはイージーモードになってたんじゃないかなあという感じはある。あのツアーでは盛り上がり区間は心拍数150超だったから,10近く低く,加齢と生活習慣で下がった分を考慮してもやっぱり低いなあという印象。あと,いい意味でKURUIZAQよりモッシュが減った。KURUIZAQツアーではトゥッティの時とか結構身の危険を感じることが多かったのだけど,そういうことは今回はなかった(ので,みんな怖がらずに来てください…)。

今回,セトリはほぼ固定と見せかけて,意外と中盤の曲がコロコロ入れ替わるので出回ってるセトリと自分のメモが照合できなくて焦ることが多かった。ヒロインは嘘が自分結構好きなんだけど,結構レア度が高かった(名古屋と東京のみ)。心拍数のことばかり話題にしてしまったけどZAQはスローな曲でもきっちりいけるんだよという意味で,名古屋のヒロインの嘘は本当に感動した(東京は名古屋と比べると不思議となんかグッと来なかったのだけど)。歌詞はもてる男のセカンドやってる女性の悲哀というどこの中島みゆき?という歌詞なのだけど,辛さとか痛さが刺さってくるような歌い方で,やっぱミュージカルって重要よねとか意味のわかんないことを思ってた。

印象に残った曲を順に書くと,最初の3曲がNo Rule My Rule,絶好調Unlimited,Alterationと3曲固定でスタートダッシュを決めるのは凶悪だったなあと。ホップ・ステップ,ジャンプ的な意味で。最後に一番盛り上がるであろうAlterationを持ってくる設計が凶悪。そう言えば,No Rule My Ruleの歌詞で一番好きなのが「ここが最高点って決めたら 進めないじゃない!」という言葉。死ぬときも前のめりに死にそう。これ,常に今のパフォーマンスを最高にしようともがき苦しんでいる人間がこれを吐くから刺さるというのは思うのだけど,いい言葉だなあと思って以後気軽にライブとかで最高って言わないようにしてる。

その後に,オタク葬送曲。仙台は甲子園バージョンだったらしく,甲子園にいた私はそのバージョンを聞く権利があるんじゃないの?と思ったり思わなかったり。ラストの東京は遠藤ゆりかが登場で煽る煽る。他の会場では平均130くらいだたけど,その分で東京だけ140くらいに上がる。ただ,東京のみのスペシャルゲストという意味では東京では諸事情でオミットされたAddictionを黒人(Bunny)とともに歌うバージョンを聴いてみたかった思いはある。inst挟んで登場する衣装の背中にBunnyが縫い付けてあるという趣旨は理解してるけど,やっぱりね。

それから星空を挟んでカバーコーナーは今回はメドレー。3パターンだけどユーフォ以外は殆ど聞いたことないということもありふーんという感じ。ユーフォはもっと上がっても良さそうなものだけど,キャラソンをきちんと追いかけていないので最後のトゥッティだけ盛り上がろうにも間に合わないという事情。

その後はinstまでしっとりコーナー。さっきも書いたけどヒロインは嘘が好きすぎる。特に名古屋。

instは僕光らしいんだけど,そんなにきちんとラブライブを追っかけていない人間なので,最初名古屋で聞いた時は最後の方までどっかで聴いたことがあるのだけど思い出せないという隔靴掻痒感があった。最後の今が最高だけはコール入れていいよというZAQ様のお気遣いにより東京ではちょっと揃ってた。

inst空けからのGLITCH,Addictionはいまいち最後までどう盛り上がっていいのか模索してしまった感が否めない。心拍数的には低調。曲調的にはもっと上がってもいいと思うのでなんか悔しい。

そこから,アンコールまで基本的にはほぼ休み無しの怒涛の盛り上がりパートが続く。いつの間にかSeven Doorsがライブのこういう場所での核に育っててびっくりする。hopenessがツアーの後半になればなるほど心拍数が高まっていってるのが面白い。そういう過程を経ていたからこその福岡でのあの対応だったのだろうなあと。アンコール後はSerendipityは音源がまだ出てないからか,ここでコールしてよというZAQとしてはなんか珍しいコール講座が入る。編曲がR.O.Nさんなのでなんか正統派アニソン感があって面白い。

最後に福岡での話を少し。福岡は飛行機で日帰りしたのだけど,運がいいのか悪いのかZAQご一行様と全く同じ飛行機(行きにはZAQ本人は乗ってなかったりとかしたので,微妙に異同はあるけど)。飛行機に乗るバスにギリギリで飛び乗ったら,なんか違和感があって周りを見渡してみるとカドシュンと野崎氏がいて固まる。てか,むっちゃTシャツがツアーTで気まずい。

で,ライブ本番。そもそもがこのツアー当初から声の調子が良くないなあと,とくに高音がスッキリ出てない感じ*3があるよなあと思っていたんだけど,福岡は更に調子悪そうで,後半の盛り上がりゾーン突入。一見大丈夫そうだったんだけどONE WAY ROADのあたりで声が出なくなる。福岡に来てるお客さんはまあそういうお客さんが半分以上なので(もっとも意外と現地の人もいたのだが),ZAQが歌えなくなりそうになると観客が代わりに歌ってなんとかこの曲は凌ぐ。

これはヤバイと一旦舞台の裏に入ってプロデューサーと相談したのか飴でも舐めたのかしてから,何事もなかったようにhopenessを歌い始めるZAQ。ただ,現実は非情ですぐに歌えなくなる。例の如く見かねた観客が大合唱を始める。ZAQファンが地味に練度高いと思ったのが2番だろうが大サビだろうがきちんと大合唱出来てたこと。そして,その時の歌詞が「一緒になろう」とか、「壊れそうでもぼくがいる大丈夫」とか,「君は生きている」とか、喉をやられてて歌えない人間には、ファンと一緒になりたいからと作った歌詞だけあって刺さる感じで、歌えない悔しさと、歌ってくれる嬉しさとその他ない交ぜになって泣いてるんだか、歌えないんだかわからない感じに。アーティストとしてはこの上ない敗北なんだろうが,ファンとしては若干のご褒美感ある。ホントあの日のあの会場のあの瞬間は,厄介共の心が一つになった感がある。

曲が終わった後,演者はすぐに捌けて微妙な沈黙だけが残る。アンコールを始めた人がいて,歌えるわけねえだろと止める人との間で騒動があったらしい。その後,また気まずい沈黙が1-2分続いた後,意を決した一人の人が歌ってくれなくてもいいからZAQと呼びましょうよと観客に呼び掛ける。なんかこの流れ優しいなあと。みんなhopenessの歌詞覚えてる辺りと合わせて、掃き溜めに鶴というか、蓮の花の逸話を思い出した。

ZAQコールが続いた後,ZAQが出てきて事情説明,九州出身だから絶対に福岡はリベンジしますと言ってその日は終了。コインロッカーに荷物を取りに行って階段を下る帰りのところで,プロデューサーの人がお客さんに謝っている姿が印象に残った。

その後,想定より早く終わったこともあり飛行機まで時間が開きすぎたので,博多ラーメンを食べて時間を潰して空港に移動。ZAQオススメの博多あまびは美味しかったけど日持ちが翌日というのが絶望感ある。飛行機に乗ろうかというところで,帰りもZAQ御一行様と一緒ということが判明。この日乗った飛行機は,待合室から自動改札通って,飛行機までかなり長い通路になっていたのだけど,ZAQは疲れ切って,競歩を途中でリタイアしたみたいに一人で歩けない感じで肩を借りてゆっくり移動してて,衝撃だった。横をそーっと歩いて抜いてから,限界を超えて頑張ってしまう人に頑張れという言葉をかけるのは生死に関わるからやめようと,強く思ったことを覚えている。ZAQのライブは楽しい,今のおかしいテンションは唯一無二感ある。でも,もし命を削るようにライブを紡いでいるのであれば,もうちょっと折り合いを見つけても良いんじゃないかなと。色々考えさせられる福岡だった。

その後の東京は,何時歌えなくなっても被害を最小限するように逆算したかのようなセトリ。心拍数的には多分MCをちょっと長めに取っていたこともあり,上がりきっていない側面はあるが,自分は翌日トライアスロンの大会があったのでセーブしようとか思ってた浅い魂胆を吹き飛ばされるようなライブパフォーマンスだった*4

今回のツアーは映像収録の気配がなかったのが気がかりだが,2017年も継続してZAQがライブ出来ると良いなあと願うのみ。とりあえず,Last Proofの口笛を楽しみに待ってる。あれはライブでやれれば絶対盛り上がること確実なので。

*1水樹奈々茅原実里ZAQ鈴木このみ高垣彩陽戸松遥,LiSA,三森すずこ

*2:それも,ただ続けるのではなくイントロを微妙にオーバーラップさせて,曲後半の高いテンションを落とさないでつなげるみたいなことさえやる。

*3:特に,中盤のバラードコーナーにらしさがなかった

*4:結果として,翌日の大会は一応完走するもののタイムはグダグダだった