茅原実里 BIRTHDAY LIVE 2012 (2012-11-18)

楽しみにしてたバースデーライブ。

Summer Camp 4でSSAで単独ライブと聞いて最初に浮かんできた映像が,ガラガラの会場の真ん中で,「生きていれば,もう一回くらいやれるのだよ」*1と力強く言う茅原実里。こんなことになってはいけないと慌てて大学の後輩を召喚するも,彼は出張で参加できず。その時いた友人の方も私の行動に感化されて友人を一人召喚。結果,4人分の席をFCで確保して3人しか行かないという,自分から席空けてどうすんだよという結果に。

この日は朝8時に友人と一緒に現地到着して物販の列に並び,14時ごろまでそのまま。いつものこととはいえ,こんなに並ぶとは想定しない。どうせ1万人くらいしか入らないだろうに,9:00までには半分くらいが物販に並んでるんじゃないかという状況に,いい意味でも悪い意味でも茅原実里クラスタ煮詰まってんなという。

開場時間を遅らせる言い訳なのか本当なのか知らないけど,会場の最終調整に時間がかかってるというアナウンスがあったり,会場の案内板のプリントアウトに400Lv,500Lvを印刷しておいて,わざわざ紙を後から貼ってたりしてた。最後の最後まで天井を下げずに済むと思ってたのだろうかと穿った見方をしてしまう。最高のライブだったと思うけど,さすがにそれは夢を見すぎ。

会場に入って座ってみると座席表をwebで見て想像してたよりもかなり前の方の席でちょっと嬉しい感じ。観客から見て右手の花道の凄い近くで,フロート(トロッコじゃないらしい)の時に乗るであろうタラップが間近に見えて,開演前ですでにわくわくが止まらない。

つーことで,いつものように開演後の心拍数グラフ。

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今回,私の隣の集団もたぶん似たようなことを考えてたけど確保に失敗した感じで*2,都合8人分のスペースに6人位しかいないので結構動きやすい感じ。そのせいで,キツキツだったSummer Camp 4での低心拍数の汚名を返上するどころか,信じられない高さ。Garmin曰く900kcal消費してたらしい。ライブの域を超えてる。

開場時に白いサイリウム(ウルトラホワイト)をバースデーソングを歌うときに使ってくださいと渡されるんだけど,最初にいきなり純白サンクチュアリィが来てどうするのか迷う。注意書きに「客席一面が真っ白になった"純白サンクチュアリィ"をみのりんにプレゼントしましょう!」って今から思うと罠としか思えない文言が書いてあったので,中盤以降で純白サンクチュアリィを流すときにそれするんだろうなと読むのが普通だと思う。自分は開場前に折ってた人がいて渡されたのがウルトラホワイトだとわかってたから,それを使わずに手持ちの大電光(白)を振った。しかし,運営もウルトラホワイトを渡すあたりお客さんを信用し過ぎだと思った*3。このコミュニティが煮詰まるのもよく分かる。

その後,MCを挟んで各アルバムメドレーでの対応力がみんな凄い。contact始まった時点で詩人の旅用にみんなUOを準備してるのは基本として,everlasting終了後のFinal Moratriumですぐに会場が緑になる。

このメドレーで心拍数が上がってたのは,詩人の旅-Voyger Train-Final Moratorium。Voyger Trainはメロディーラインが,かなり低音で歌いづらそうなので最初に持ってこないとパフォーマンスの質が保ち辛いので,この位置は納得。Parade Liveでは後ろのほうで,やっぱり大変そうだった。が,この日発売のライブCDではこれが採用されてて不思議な気持ち。

個人的に一番涙を誘う「降りていくよ 心通うあの人さえ」のところの「あの」のところをちゃんと「あの」と歌ってるのを確認。アルバムだと「もの」としか聞こえないので。

イントロクイズの次はアコースティックコーナー。Prismをアコースティックコーナーでやるのは意外だったけど良かった。個人的に茅原実里のアコースティックは声優歌手界ではかなり比較優位だと思ってるので,もっと続けて欲しい。

アコースティックの次の曲は盛り上がりづらいのは依然として変わらず。会場が暖まってないんだよねやっぱり。その次に上がってるのは暁月夜。D-Formationの新曲では一番好きだったけどULTRA Formation以来お預けだったので,ここで聞けて満足。ところで,大先生って,同じ日の登場でも眼鏡かけてたり,掛けてなかったりすることがあるんだけど,掛けてないときはコンタクトどうしてんだろ?単に伊達眼鏡なのか?

次,CMBのinstrumentalで上がってるのはどっちか思い出せないんだけど,シホリーヌが中央の花道の前の方に,ハンディのキーボードを持って行ったあたりに感動してたのか,ナベちゃんが近くの花道まで出てきて煽ってきてたから対応してたかのどっちかだと思う。こんなにinstrumentalで盛り上がるのはここくらいだろうなと思う。

シホリーヌが前に出てきたので,ケンケンはどうするんだろ?って思ってたらそこはさすがに定位置から動かず。ただ,あまりのハイパワーに演奏中なんか飛んでったのが気がかりってかすごかった。たぶん,スティックが折れたんだろうけど,その後も普通に演奏してたから,狐につままれたような気分。

で,シホリーヌが花道を使った直後で想定されていたかのようにSELF PRODUCERで再登場。フロートでくるっと会場を回る。隣の集団の場所にボールが着弾してたが,いつ見てもあの遠投力は女性声優最強だとだと思う。バズーカ要らない。

その後,Hyper new worldを挟んで,負けない一途バージョンから,魔女っ子メグちゃんと移籍前の曲を二連発。

魔女っ子メグちゃんは秘蔵PVのフルバージョンをチラチラ横目にステージを見てたので,忙しかった。最後,ルパン三世みたいにスポットライトで照らされながら逃げるシークエンスまで再現してて凄いと思ったけど,視線が分散してたのであんまり見れてない…近すぎることの弊害。

その後,Dream Wonder Formationでかなり心拍数が上がって不思議な感じ。曲のポジションとしては詩人の旅だし,いい曲だと思うけど,その後のZONE//ALONEと比較するとね。ZONE//ALONEはうっかりTERMINATEDかと思ってUO誤爆して慌てて隠したので余計に下がってるというのはある。その次のTERMINATEDで元のレベルへ。そこからParadise Lostで心拍数が更に上がるというのが想定外で,このあたりで完全に息が上がってた。ライブに何しに来てるんだかわからない状態。

次の生まれる明日のメロディーは,かなり好きな曲なんだけど,Sunshine Flowerと同様に盛り上がるというよりも,歌詞を聴いてしまうタイプの曲なので,心拍数的にはちょっと低め。

この後がアンコールだけど,アンコールのコールが全く揃わない。揃わないくらいに会場が広くなったということで。斜め前の人と苦笑い。

アンコール後,一人だけ出てきてどうするんだろと思ったら,La la laの弾き語り。観客から見て右の後ろの方の客席からクラップが始まって,どうしようかと迷ったけど個人的には消極的賛成ってことで,頑張らない感じでクラップ参加。

で,前に一回だけニコニコ動画でこの曲を歌う茅原実里を見たことがあって,今は消されてるのだけど,余り魅力のある曲に聞こえなかったし,あんまりうまく歌えてないなって感じの動画だった。で,改めて聴いてみて歌はうまくなったけど,歌自体が本人の魅力を引き出せてない感じは変わらずという感じ。そういう視点で考えると,このあと(実際にはちょっと開いて,ひとひらの願い前だけど),一人だけでは今はないってMCを入れたのはかなり理にかなっていたなあと思う。みんながあって,今の茅原実里があるのがよく分かる。

その後,旧CMBメンバーも集合して,Lush March!!をするのかと思いきやいきなりのハッピーバースデー。青のペンライトから,旗に持ち替えた直後,慌てて配られたウルトラホワイトに切り替えるという忙しさ。これに対応出来てるのがデフォルトってのはこの空間おかしい。確かに楽しいけど,こんなんだから煮詰まる。

ハッピーバースデーを歌った後に何するのかと思いきや,結局Lush March!!。みのりんが花道にると,向かいの観客と旗振りが逆向きになるので混乱するかなと思いきや,どこにいようが一糸乱れぬ観客の旗振りに笑ってしまう。練度が高すぎる。

その後のTommorrow's chance。ここらへん,CMB全員集合の時はバンドの音量が過剰でほとんど音の壁とも言うべき音圧で,ただでさえ音量小さ目のみのりんの低音のメロディーラインが疲れもあってほとんど聴こえないレベルで,音量調整がんばれよって感じだった。ちょっと高音になるサビだけは頑張って声張り上げてたから聞こえたけど,なんか本末転倒。でも,心拍数高いのは多分花道に来たナベちゃんが煽ってたからだな。こればっかり。

その後,ひとひらの願い前のMCで一人だけではないとか,自分の夢は叶ってしまったので今は人の夢を叶えるための歌を届けたいとか,後半はラジオとかblogとかで言ってたはずだけど,ここまで茅原実里の歌手活動の集大成になったライブの後に言われると,このあと,普通の女の子に戻りますと言われても違和感ゼロなので,かなり不安げになりながら聴いてた。ってか,もし知り合いが自分の夢は叶ってしまったので,他人の夢を応援する仕事をしたいなんていうようなら,長期休暇してリフレッシュして自分のやりたいことを見つめ直せば?ってアドバイスしてしまう。

てな感じで,大変だよなあって切ない気持ちになりながら,エンディングでみんな裏に去って明かりもついてきたからダブアンはないよなあって思ってたけど,会場の一部からもう一回のコール。往生際が悪いなあって思ってたら,1-2分で戻ってきてからのFreedom Dreamer。ここずっとライブの締めはFreedom Dreamerなのだから,当然想定してるべきだったけど,ダブアンはないと思ってたこともあって,異常な盛り上がり。

最後,三本締めは,アリーナのちょうど真ん中のあたりの人が声出ししてたけど,こっちはアンコールと違って意外と合ってたのでよかった。

で,グダグダ書いてきたけど,6月のULTRA/PARTY Formationで,今BD見てるけど引き出しを出しきった感じの凄いライブをしたのに,それを越えるライブがもう来たかという感慨がある。なのに,もう自分の夢は叶っちゃったっては,勿体ないよってか世の中は赤の女王だから,そんなんじゃ現状維持すら出来ないんじゃないの?って感じがする。

でも,確かに難しい。うっかりこれ以上会場広くなっても,音響は悪くなる一方だし,音の速度が有限という物理法則は越えられないから,客の練度と無関係に旗曲とかはかなりやりづらくなる。そもそも,お客さんが増えれば増えるほど,客の平均練度は落ちていくからこの空間の純度はどんどん薄まるわけで。なら,現状維持を望みたくなるのも無理はない。

その意味で,茅原実里のライブの特徴ってなんだろう?ってやっぱり,昔の曲を大事にするところなんだろうなって,今回のバースデーライブで思った。デビュー曲とデビュー2つ目のシングルが今回もセトリの1,2曲目だし,ライブの定番曲。その後も歴史を振り返るようにそれより前の曲を歌う。よく言うと曲を大事にする。悪く言うと,過去に囚われている,執著してる。多分,執著しない方が正しい。水樹奈々なんか「想い」も「まみむめ☆もがちょ」もほとんど歌わない(まあ,後者は,東京ドーム2日目で歌ったけど)。今の基準で測れば今作っている曲が常にベストだという確信を多分持ってる。そこに執著はないし,きっと正しい。でも,過去に囚われる茅原実里が好き。

あと,光の演出としてはレーザーは使わず単色のムービングライトのみ。色の単色性はレーザーとさほど変わらないし,動くフィルターと合わせて意外と細い光線っぽくできるので,演出的には言うほどの違いはない。Final Momentumも緑レーザーではなく緑のムービングライトのみで対応。ムービングライトだとレーザーと違って問答無用で客席を照らせるのも演出として使いやすいのかもしれない。そんなこんなで,最近レーザー演出見ないので心が晴れやか。

それと,友人が連れてきたご新規さんは完全に引いてた。たぶん,私みたいに圧倒されてハマるか,引くかのどっちかなんだよなあ,あれ。煮詰まりすぎてる。

*1パトレイバー初期OVA6話の二課の一番長い日(後編)のラストシーンで,クーデター首謀者の甲斐が逮捕直前にぼそっと,でも力強く「生きてりゃもう一回くらいやれるさ」と言うのが元ネタ

*2:私の隣りに一つあけて座ってたセルフレームの女性がParadeの時のペンライトやらいろいろ持ってて年季入ってた一方で,その連れの二人がさほど盛り上がってないというか,双眼鏡用意してて明らかに茅原実里のライブに初めて来たのがまるわかりな感じだった

*3:ウルトラホワイトだと,数分しか光らないからここで誤爆すると肝心の時に使えない