つくった品物を買ってくれなかったり,石油を禁輸されたりで昔戦争したのに(もちろん左の人はそう思ってないんだろうけど),ステレオタイプな左の人は平和を望むと同時に自由貿易の縮小を求めるイメージがあって不思議だ.自由貿易さえ保証されていれば市場を求めるのにも石油を買うのにも戦争をする必要はない.*1まあ,そのかわり毎日(経済的に)戦うはめになるわけだけど,平和を望むのにそのくらいのコストが払えないのだろうか.
市場を制限することにかかるコストを共産主義の崩壊で散々見てきているのに,そこら辺のコストを考えずに政策を主張しているような気配もあって謎だ.自然の摂理を無視して環境を破壊する傲慢を批判するのに,経済の摂理を無視する傲慢さ.
なにかにつけて政府が政府がという.あれだけ文句をつける政府に何を期待してるんだろ.というか,ちょっとでもお役所と関われば勝利条件がはっきりしてることに関しては企業と市場の組み合わせの方がはるかにうまく対応できることに気がつきそうなもんだが.政府はアカウンタビリティを結果に求めることが出来ない業務を前提に構成されているから,アカウンタビリティを過程に求めるようになっている.そのためにどうしても全てが遅くなる.予算が1年に1回ってどんだけ遅いんだか.政府は,勝利条件を設定してそのための市場を維持管理してたらいい.
石油の値段を無意味に釣り上げた投機家の方が講演した人よりもノーベル平和賞にふさわしいと思う.地球温暖化が理解できない人間でも石油の値段は理解できる.石油が高くなれば土人でさえ慌てて各自がCO2削減にむけてすべきことをするようになる*2.