日本メーカーマジぱねえ

なんか,すごい勢いで日本の調理家電はだめだとのたまう人(id:kumakuma1967)がコメント欄に来てくれたので,ひとまず,手持ちのティファールパクリ商品のサーミスタは98℃で動作するよと書いてお茶を濁そうかと思ったんだけど,少しむかついたので,自分が持っている唯一の温度設定可能なオーブンレンジ*1の温度を測定することにした.

結果は,このとおりで一目瞭然.

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最後まで5℃以上ずれることはなかった.PIDかけてなくてon/off制御をしているのだと考えると恐ろしい精度だと個人的には思う.

ちなみに,余熱の段階では160℃になってて,まあ高いほうにずれてる分には,悪くないよねと思ってふたを開けたら(一度ふたをあけて閉めると余熱モードから実際の調理モードになる)暖かい空気が漏れてちょうど150℃になってあまりのことに感動して言葉も出なかった.

メーカーの人がここまで努力しているというのに,根拠ない批判するやつってなんなのというか,全うに温度すら測れないのにしたり顔で品質を維持できない日本メーカーはやばいんじゃないのってのたまう人ってなんなのというか.

追記

150℃では合っても,200℃だと合わないんだよとか,測定もしないでむちゃくちゃ言う人がいるかも知れないので,200℃でもやってみたけど,まあ

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な感じ.ほれぼれするくらいぴったり.(ただ,200℃の場合には余熱は200℃ぴったりで終了したので,開けると160℃くらいに一度下がって,30秒くらいかけて190℃,1分経過したくらいで±2℃の範囲に収まる状態になる).

ちなみに,このオーブン,ヒーターはてっぺんにひとつしかない上にファンはないと言う条件で,この温度の均一性(空洞の真ん中にこのオーブン本来の温度センサーはないし,この温度を測定してる熱電対も毎回適当な位置においているのにそこそこあった温度が表示される)を実現してるわけで,実際どうやってるのかは結構謎.

たぶん普通のメーカーだとファンとかヒーターを追加してしまうところを,何も追加しないで細かな微調整と制御のノウハウで無理やりそこそこの精度を出してしまうという芸の細かさが日本企業のお家芸だったんだろうなと思う(今はどうか知らんが).

追記の追記

バイメタル温度計のだめさ加減を布教しようと思って値段を見たんだけど,高いのね.(1500円くらいする)熱電対で温度を測れる怪しげなテスターが秋月で1200円で売っていることを考えるとなんだかなあという気がする.

なので,オーブンでお菓子作りをする人は404 Not Foundを参考に温度をより正確に測定する努力をしてみてはという気になった.

運がよければ1200円で,標準添付の熱電対が太すぎて扉が閉まらない場合には追加で2000円くらいのプローブを購入する必要があるけどそれでも3000円ちょっとで,温度が数度の誤差で測定できるのでそう悪くない話だと思う.応答も速い.

しかし,上で,日本製品を馬鹿にするなとぶち上げたくせに,紹介するテスターは中国製ってのは矛盾だな.しゃあないけど.

*1:三菱製,RO-MZ66,2000年度製造.東京に引っ越してきたときにダイエーで8000円くらいで購入したような気がするが,もう覚えてない